TopNEWS & MEDIA5分でわかるトレンドワード 「Web3.0」

5分でわかるトレンドワード 「Web3.0」

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要約

●Web3.0はインターネットの進化形
●Web3.0の特徴① 分散型
●Web3.0の特徴② ブロックチェーン
●Web3.0の特徴③ NFT
●Web3.0の特徴④ メタバース
●まとめ

Web3.0はインターネットの進化形

次世代のインターネットとして「Web3.0(ウェブスリー)が、大きな注目を集めています。NFT、メタバース、AI、ブロックチェーンといったキーワードとも深く関係し、社会やビジネスを変革する可能性を秘めたWeb3.0について今回はご紹介します。

まずWeb3.0について、経済産業省の資料は「ブロックチェーンによる相互認証、データの唯一性・真正性、改ざんに対する堅牢性に支えられて、個人がデータを所有・管理し、中央集権不在で個人同士が自由につながり交流・取引する世界」であると定義しています。

※出典 経済産業省:第30回産業構造審議会総会 資料
https://www.meti.go.jp/press/2022/07/20220715003/20220715003-a.pdf

これだけでは理解しづらいので、まずは1つ前の世代、つまり今日の「Web2.0」はどんなものかを知っておく必要があります。Web2.0によって、私たちはオンラインを通じて動画やゲームなどさまざまなコンテンツの配信が楽しめるように、またネット通販などの取引も行えるようになりました。さらにSNSなどで双方向のコミュニケーションも可能になりました。それらは巨大なテック企業のプラットフォームの上に構築されるという形をとっています。

Web2.0による利便性向上の功績は説明するまでもありませんが、その一方で、あらゆる情報が特定のプラットフォームに集中する中央集権的なシステムの課題も指摘されてきました。例えば個人情報や行動履歴が各企業によって収集されていること、それによって個人情報の漏洩といったセキュリティのリスクがあること、あるいはシステムのメンテナンスやトラブルなどによってサービスが一斉に停止するといったリスクなどがあります。

そこでWeb3.0では、このような情報が集中する中央集権的なネットワークの仕組みから、分散型、セキュアで信頼性が高く、プライバシーを重視したインターネットの新しい世代への進化を目指しています。

日本政府は2022年6月、成長戦略としてWeb3.0の環境整備を決めています。「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針2022)」によると、「より分散化され、信頼性を確保したインターネットの推進や、ブロックチェーン上でのデジタル資産の普及・拡大など、ユーザーが自らデータの管理や活用を行うことで、新しい価値を創出する動きが広がっており、こうした分散型のデジタル社会の実現に向けて、必要な環境整備を図る」と明記しており、国家をあげてWeb3.0の推進に本格的に取り組んでいくことを宣言しています。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/decision0607.html

ではWeb3.0について具体的な特徴と要素となるテクノロジーをご紹介します。

※出典 経済産業省:「Web3.0とは」
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/Web3/index.html

Web3.0の特徴① 分散型

Web3.0では、既存の中央集権的なシステムに依存することなく、分散型のネットワークとそこで動作する分散型アプリケーション(DApps)によって構成されます。ブロックチェーン技術などを活用することで、データやコンテンツを中央集権的なサーバーに頼らずにすむため、ユーザープライバシーの保護が強化され、また参加しているユーザー全員でデータの真正性を守り、改ざんや不正使用を防ぐことができます。分散型アプリケーションは、日本でもDeFiとよばれる分散型金融やNFTを用いたゲームなどで徐々に普及しつつあります。

Web3.0の特徴② ブロックチェーン

ブロックチェーン技術はWeb3.0の基盤技術です。情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録を暗号技術によって分散的に処理・記録する技術です。改ざんが困難とされているためデータの正当性や透明性を守ることができます。

Web3.0の特徴③ NFT

NFTは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略です。NFTとはブロックチェーン技術を用いて、デジタルアートや音楽などのデジタルの資産(デジタル・アセット)の真正性や所有権を証明するものです。これまでイラスト、ゲーム、音楽、デザインなどのデジタル作品は、簡単に無数のコピーができるために不正使用されることが多かったのですが、NFTによってアーティストやコレクターがデジタル資産の所有権を簡単に証明できるようになりました。ネット上で、現実世界と同様に信頼性の高い取引が可能になっており、デジタルアート、音楽、ゲームなどの分野で使用されています。

Web3.0の特徴④ メタバース

今話題のメタバースもWeb3.0の重要な要素の1つです。NFTを使ったデジタルアートの販売や、仮想通貨を使ったゲーム内経済など仮想空間における新しいビジネスモデルやサービスが期待されており、多くの企業、団体、自治体などがメタバースの開発や活用に取り組み急速に成長しています。

まとめ

Web2.0の抱える課題を解決し、より自由で安全なインターネット社会を目指すWeb3.0。プラットフォームやサービスが日本国内でも立ち上がりつつありますが、政府が環境整備を進めている段階ということもあり、法律や税制など調整すべき問題もあるようです。

※出典 経済産業省:第30回産業構造審議会総会 資料
https://www.meti.go.jp/press/2022/07/20220715003/20220715003-a.pdf

これからの私たちの暮らしや社会全体を大きく変革するWeb3.0に今後も注目していきたいところです。

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