chugaiトピックス
NCO(ナーチャリング・コンテンツ・オプティマイゼーション)を実現するための3つのポイント


今年の4月くらいからでしょうか、クライアント様との商談中に盛り上がるBtoBマーケティングの話題のひとつに、「ABM(Account Based Marketing)」が登場するようになりました。

ABMの定義は色々ありますが、MAベンダーやマーケティングポータルの見解をまとめると、「営業部門が自社にとって重要な顧客企業をいくつか選定し、デジタルマーケティングによる施策で効率的に関係構築、アップ/クロスセルを実現するマーケティング手法」のような感じになります。ABMは営業とマーケティングとのギャップを埋め、生産性を向上させると、その効果が大変期待されているのです。

「では具体的にABMをどうやって実施するか?」は、より詳しく書かれている書籍や記事にお任せするとして、この手の話しがクライアント様からでたとき、私は迷わずその一助となるNCO(ナーチャリング・コンテンツ・オプティマイゼーション)について、その説明とご意見を伺うようにしています。

NCOは私が勝手作った造語なのですが、意味としては「ナーチャリングに必要なコンテンツ(マーケティング)の最適化」(そのままですみません・・・)となります。

広告会社にいると、ありがたいことに様々なコンテンツ制作のご相談をいただくのですが、具体的なターゲットや目的について、クライアント様の方ではあまり深く考えられていないケースが多く見受けられます。

つまりこのコンテンツは

①誰向けのもので、
②今こんな状態の人を
③こう動かしたいんだ!

が無いのです。

もしクライアント様側にこのイメージがければ、多少こじつけでも私の方で考えて、提案するしかありません。

まずは①「誰?」です。ABMの場合はターゲット企業の横展開が中心になると思いますので、まだアプローチできていない「隣の部署の主任エンジニア」のような方かもしれませんし、現場中心のアプローチになっているのであれば経営者/役員、上級管理職あたりを本格的に狙いたいところです。私の場合は現場をよく知る営業のご担当者にヒアリングをさせていただき、簡易な購買ジャーニーにまとめて、「ズバリ!この人ですね!」とやっています。

次は②の状態です。これは普通のプランナーだと難しいのですが、幸いにして私は15年間メーカーの営業、マーケ部門にいたので、IT部門やエンジニア、あるいは購買部門がモノを購入するプロセスと、なぜそうなるのか、課題は何かをある程度理解しています。例えば、「具体的な検討状態で、数社に絞り込んでいる」あるいは「上司から仕様を調べて、サンプル手配をしておけと命令された」などです。
最後は③アクションです。先程の例なら、絞り込み状態にある方を次にアクションさせるためには、販売価格だけではなく、具体的なランニングコストやアフターメンテの内容、お客様の声などは効果的な情報です。「情報を集めとけ」の初期段階ならプレスリリースや詳細リーフレット、設計時にミスしないコツ、競合製品とのスペック比較表などが良いのではないでしょうか。

こうして制作したコンテンツをLP(ランディングページに)に掲載するのですが、ここでもひと工夫。何でもかんでも掲載してはいけません。そこはSTPや当初の目的に基づいてきちっとカテゴリーやタブ分け、場合によってはLPをターゲットした業種別で複数作るなど、最適化(LPO:ランディング・ページ・オプティマイゼーション)する必要があります。例えば事例コンテンツでも、着地のまとめ方で部長か担当者のどちらに読ませたいか、あるいは読ませた方が良いかによって変わってきます。


※筆者のセミナー資料から

ここまで来たら、あとはこれら最適化されたコンテンツを、これまた最適な環境(LPやポータルのマイクロサイトなど)に掲載し、最適なメルマガや広告でターゲット層を誘導して、ナーチャリングを実施します。

そうすることで、いつも使っているから今までとは違った反応や、挙動をしている有望見込み客が抽出されることが期待できます。
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