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【海外展示会】モスクワ:Sviaz-Expocomm’2012レポート

  2012年5月14日~17日、ロシアのモスクワにてロシア・東ヨーロッパ地区最大規模の情報通信技術の総合展示会Sviaz-Expocomm2012が開催されました。

BRICSへの日本企業の進出が増加し、特に中国やインドは毎日のように新聞、テレビ等でも取り上げられていますが、「ロシア」に関しては 「まだまだ先の話」「よくわからない国」「恐いイメージ」など実際にロシアに展開するところまではいっていない企業がほとんどではないでしょうか?
そんな中、すでにロシアを商圏として積極的に開拓している企業様の展示会のお仕事をお手伝いしておりますので、インド、中国との比較など交えてご報告いたします。

赤の広場 レーニン廟


空港カウンターの上部サインは日本のメーカーが広告ジャック。
                                ただ、カウンターのテレビモニターは韓国の家電メーカーが占拠

  成田からアエロフロート航空のモスクワ直行便に乗り、約10時間で到着しました。

空港は新しい国際ターミナルへの到着だったため非常に快適でした。到着フロアや出発フロアには広告が溢れ、日本の家電メーカーの看板や欧州の飲料メーカーの広告などがひしめきあっていました。ふと目を外にやると立体駐車場の壁面を使った大型ビルボードには欧州の高級車の広告が到着客の目を引く位置に設置されていました。

出発ロビー天井からはバナー広告/立体駐車場を使ったビルボード広告

  空港を出てタクシーで中心部へ向かうロードサイドは、数多くの大型看板広告があり、欧州、アメリカ、日本、韓国、中国の自動車メーカーの広告が延々と続いていました。走っている自動車はみな新しい自動車が多く、欧州車に混じり日本車や韓国車の比率が高いのに驚きました。

モスクワ中心部、観光客も多いエリアで一番のOOHは韓国企業の巨大看板


赤の広場に近い中心街には歴史的建造物と近代的なオフィスが混在し大都市のオフィス街そのもの。目立つ位置にある屋外広告は韓国の二大企業。日本企業のOOHは目には留まりませんが欧州の大都市と比べても全く遜色なく、不安に感じる材料はありませんでした。


  展示会会場、エキスポセンターは、中心部から少し離れた場所にありますが、地下鉄の新線が延びて直下に駅が出来たため非常に交通の便が良いのが特徴です。駅は大型のショッピングモールともつながっているため、常に人で賑わう新しいエリアとの印象。「モスクワシティ」という都市再生プロジェクトエリアのひとつです。


  展示会場は全てあわせると25万平米、東京ビッグサイトの約3倍の面積です。


会場全体図/地下鉄駅正面が会場。壁には今後の展示会の予定の看板がびっしり/
                                会場の中央から開発中のビル群を望む/各パビリオンには壁面に数字が入っておりわかり易くなっています。

ロシアのブース施工事情

ロシアの展示会の施工は日本や中国などアジアに比べて施工日が多く4日間ありました。会場に入って一番最初に感じたのは「女性作業員の多さ」です。多分世界でも一番会場内で女性が活躍している国だと感じました。


  日本でも近年女性が男性に混じって施工している姿が多くなりましたがそれでもまだ少数。インドや中国においても施工現場で女性を見かけることはほとんどありません。

なぜロシアでは女性が作業員に多いのか、それはロシアのブースの施工事情によるものでした。

木工造作レベルは年々高くなり現在は欧州とほぼ同じ水準/
                                    マスキング作業から下塗り、乾燥、塗り、乾燥、塗り、乾燥と何度も繰り返し塗装する。

  ロシアでは壁面に色を入れる場合、ほとんどを塗装で施工します。その塗装は例外なくほぼ100%女性作業員の仕事で男性はハケを持ちません。

結果的に多くの面積を下塗りから3度塗りまで全て女性の手で行うため乾燥させる時間を含めると施工期間が長くないと間に合わないという事情があるのではないかと思われます。

女性作業員の手際はよく、塗装の仕上がりも非常に綺麗


  現在、改革開放路線になり外資が流入し、展示会が急激に増加。初期はレベルも低く大変な時代があったようですが現在は各施工会社も職人レベルが高くなり苦労することはほぼなくなりました。


レベルの高い会場

  唯一今回現場で苦労したのは言語の問題です。英語が全く通じません。

簡単な英語でも通じず、ひたすらロシア語で話されるためスムーズな運営を望む場合はロシア語の通訳をつけることが必要です。

もう一つの注意点は映像です。ロシアは基本的にはSECAMを採用しているので日本のDVDを持っていく場合、普通にプレーヤーで再生しても映像は映りません。 必ず現地にマルチタイプのプレーヤーを用意させることが必要です。ただ、マルチプレーヤーは万能ではなく、無理にコンバートするため画質が悪くなります。 綺麗に見せる必要がある映像は、DVDプレーヤーではなく、PCから再生するなど対策が必要です。

最後の注意点は出展品の輸送です。

中国、インドでも同じですが日本から送った展示物が確実にブースに到着するかは本当にぎりぎりまで分からないことがあります。 運送業者を選定する際にオフィシャルフォワーダとのつながりや、現地の体制など十分すぎるケアをしないと到着しないことがあります。


出展企業の様子

  最後に会場の出展企業や来場者の状況ですが、今年は25カ国600社以上の出展社と35000人の来場者が期間中に訪れました。

出展社で驚くべきことはやはり中国の出展企業の多さです。大げさではなく全出展社の2割は中国企業という勢いです。また、ドイツ、台湾もそれぞれ国としての存在感を出していました。

全出展社が記載された会場マップ

  日本企業も単独では数社出展が見られるものの点在にしかならないため、完全に飲み込まれてしまっている状況でした。

ロシアでも日本のモノづくりの精度や品質は高い評価があるというだけに、「なぜ日本企業はもっと出展しないのか?」と現地のロシア人には不思議に感じる方も多いようです。

全出展社の2割は中国企業


単独出展の日系企業/台湾パビリオン/ドイツパビリオン


  2012年に入り、インド、中国、ロシアと大きな国際展示会を体験し、その全てで圧倒的な存在感を示す中国企業。 日本企業の国内から海外へのシフトは日本国内に居ると進んでいるように見えますが、海外に出るとその勢いというのは全く感じられないのが素直な印象でした。


  これからもこのような海外の展示会を紹介させていただく機会を通じて、日本企業の海外での商売のチャンスをしっかり後押しできるように我々なりにPRしていかなくてはならないと痛切に感じました。

ロシアでの展示会に関するお問い合わせを是非お待ちしております。

来場者で賑わうお客様のブース/
                                    デモエリアでは実演をするたびに驚きの表情の来場者が多数いらっしゃいました。


■お問い合わせ先
site_info@chugai-ad.co.jp


※モスクワでの単独行動は避けましょう!!

地下鉄は東京のように発展し非常に便利ですが、集団スリによる被害が多発しており大使館のホームページでも注意を呼びかけています。

手口は非常に混雑するラッシュのような人ゴミに混じって集団で囲み金品を盗むという典型的な手口です。

アジア人は街中では少なく目立つため標的になりやすく、単独行動はまさに「カモ」に写るようです。

出来る限り複数の人間で同時に移動すること、また通訳などを雇い危険な場所になるべく近づかないようにすることも予防の一つです。

ご注意ください。

レポート:鎌田暁雄

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